セキュリティが重要視される現代社会において、「自分が自分であることを証明する」必要に迫られることは少なくありません。それはセキュリティの歴史をひも解いても、最大の課題であるといえます。
古くから「鍵」が担っていた役割のひとつであり、人の記憶を利用した暗証番号(ダイヤルや符号錠)が開発され、「鍵の進化形」としてカード(切り込みスリット式・穴開きパンチ式・磁石式など)が開発されました。さらに電子化が進むに連れて、デジタルテンキーや磁気カード・非接触カードと幅広い分野に普及してきました。
いずれの方式も、偽造・盗作・紛失・喪失・譲渡(コピー・なりすまし)などの、一長一短のリスクを持っている為に、「確実に自分が自分である事を証明する」には課題を残しています。
その課題の解決策として、昨今注目されているのが、バイオメトリクス認証(生体認証)です。
指紋、静脈、虹彩、声紋、顔など、個人によって異なる体の特徴を利用して認証する事で、リスクを減らす研究が進められています。
しかし、一言でバイオメトリクス認証と言われる機器や方式には、一般的な認識とは、かけ離れた「大きな落とし穴」がある事に注意をしなければなりません。
大きく分けて、下記の大きく2つの考え方が存在している事を理解して、個々機器や方式を選択する必要があります。
一般的には、この2つが「バイオメトリクス認証装置」としてマーケットに出回っており、安価である前者の鍵やカードの代用品レベルで体の一部を利用(照合)する機器が多く出回っています。
数万円クラスの機器ならば、少人数でキーレス(カードレス)程度の利用と考え、数十万~数百万円クラスの機器は一般的に、生体認証の精度と認証速度や認証登録者数が価格に正比例しています。
データやスペックはほとんどの場合、理論値なので、ほとんど機器の公称は大きく変わりません。
実機を試す事で、厳密な認証精度までは判りませんが、実際の運用に支障する様な問題点やある程度の機器の精度が判ります。
「バイオメトリクス認証」と言えば、聞こえも良く、見た目はほとんど価格に反映しません。
「中身を取るか」「見た目を取るか」はユーザーの使用される用途に合わせて、選択が必要です。
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